PROTEIN PLANNING NOTES / 05
「誰でも飲める」から一歩先へ。プロテインの商品コンセプトの作り方
人物像を細かく飾るより、使う場面と解決したい不便を具体化します。
公開日:2026年10月3日|株式会社RESTPLACE

「誰に」だけでは、仕様が決まらない
商品企画で「忙しい人向け」と決めても、味や容量はまだ選べません。忙しい朝に自宅で飲むのか、外出先で用意するのか、帰宅後に飲むのかで、必要な道具や置き場所が変わるからです。年齢や職業を細かく設定する前に、一つの場面を具体的に描いてみます。
この記事のワークシートでは、「誰が・いつ・どこで・どう用意するか」をつなげます。実際の消費者調査ではなく、調べるべきことを見つけるための企画方法です。思い付きと確認済みの事実を別に書くことを大切にします。
- 場面を描く
- 不便を一つ選ぶ
- 仕様の候補にする
- 確認する問いに戻す
生活場面を、四つの動作で描く
仮に「外出先で水を使って飲む」という場面を考えるなら、持ち出す、用意する、飲む、片付ける、の四つに分けます。飲む瞬間だけを見ると、粉をどう運ぶのか、使った容器をどうするのかが抜けやすくなります。
ここで出てきた不便を、そのまま商品が解決できると断定するのも早計です。「個包装なら使いやすいかもしれない」は仮説です。開けやすさ、捨てる場所、別の容器が必要かなどを、包装見本や利用者への確認で検討します。
| 場面の仮説 | 考えられる仕様の候補 | 次に確かめる問い |
|---|---|---|
| 外出先で計量したくない | 1回分を小分けにする案 | 想定する1回量で、使い切れるか。開けたあとに粉を注ぎやすいか。 |
| 家の棚に置きたい | 袋や容器の寸法を絞る案 | 想定する棚の奥行きや高さに収まるか。取り出しやすいか。 |
| 水で飲むことを想定する | 水で調製した際の味を検討する案 | 指定方法で作った試作品が、その場面の希望に合うか。 |
一つの企画に、すべての希望を詰めない
持ち運びやすい、大容量、安価、豪華な容器、豊富な味。魅力的な言葉を並べるほど、どれを優先するのかが分かりにくくなります。最初は「この場面で困ることを一つ減らす」と考え、優先順位を付けましょう。
同時に「今回の企画では決めないこと」も書きます。たとえば最初の企画では一つの飲用場面を扱い、別の場面への展開は次に検討する、という区切りです。特定の人以外が購入してはいけないという意味ではなく、開発時の判断軸を明確にするためです。
コンセプトは、短い文章と確認事項の組にする
一文の型は「[場面]で[不便]を感じる人に、[使い方]を提案する商品」です。たとえば「外出先で計量の手間を減らしたい人に、必要な分を持ち出す使い方を提案する粉末プロテイン」。これは企画文の例で、実際の需要や利便性が確認された商品ではありません。
文章の下には、未確認事項を三つまで置きます。「実際に計量が負担か」「希望の包装で製造できるか」「購入時の負担をどう考えるか」などです。分からないところを消して整った企画に見せるより、何を確認すれば先へ進めるかが分かる企画書を目指します。
手元で使う記入シート
以下をコピーするか、テキスト版を保存してお使いください。
記入シートを保存(TXT)【商品コンセプトシート】 誰が/いつ/どこで: 持ち出す→用意する→飲む→片付ける: 減らしたい不便(一つ): 根拠:確認済みの事実/企画上の仮説 仕様の候補: 最優先の条件: 今回決めないこと: コンセプト一文: 次に確認したいこと(最大三つ): 確認方法と、見直す条件: