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商品づくりの実務

「高たんぱく」「低糖質」は自由に書ける?商品名とパッケージの注意点

「高たんぱく」「低糖質」は、商品の特徴を短く伝えられる言葉です。一方で、似た響きでも食品表示基準での扱いは同じではありません。先にコピーを印刷してから配合を合わせるのではなく、使いたい表現と、その根拠をセットで準備する流れを解説します。

食品の袋と虫眼鏡
この記事の内容
  1. 「高たんぱく」には確認する基準がある
  2. 糖質と糖類は同じ言葉ではない
  3. 似ている表現を一つのチェックで済ませない
  4. 数字を載せるときは、単位を先に決める
  5. 商品名・画像・説明文を一緒に確認する
  6. 印刷前に根拠を一つのフォルダーへ

「高たんぱく」には確認する基準がある

消費者庁は、たんぱく質などの栄養成分について「高い」「含む」「強化された」といった栄養強調表示の基準を示しています。単にたんぱく質を配合しただけで「高たんぱく」と表示できるわけではありません。商品の区分、評価する量、適用される基準を確認する必要があります。

栄養強調表示の基準は改正されることもあります。数年前の他社パッケージを参考にして、そのまま数字を使わないでください。現行の食品表示基準と経過措置を確認し、発売する商品の仕様に当てはめて判断します。本記事では個別製品の表示可否や、境界となる配合量を判定しません。

糖質と糖類は同じ言葉ではない

「低糖質」と「低糖類」、「糖類ゼロ」と「砂糖不使用」は分けて考えます。消費者庁が示す「低い旨」等の対象には糖類が含まれますが、糖質は同じ対象成分として扱われていません。この違いを飛ばして、糖類の基準を糖質へそのまま当てはめないようにします。

ただし、糖質について同じ数値基準がないことは、根拠なく自由な表現ができる意味ではありません。実際より著しく優良と誤認させる表示などは景品表示法の問題になり得ます。「低い」の根拠、比較する対象、商品の実際の成分情報を用意し、個別の原稿を確認しましょう。

言葉と根拠を照合する
伝えたい事実最終製品の数値
使いたい表現商品名・包装・広告
個別確認適用基準と見せ方

似ている表現を一つのチェックで済ませない

下表は表現の意味を整理するためのものです。各表現の使用を認める一覧ではなく、確認資料を選ぶ入口として使ってください。

考えている表現分けて確認する点
高たんぱく高い旨の栄養強調表示に対応する基準
たんぱく質○g一袋・一食などの単位と実際の含有量
糖類ゼロ含まない旨の基準と表示条件
砂糖不使用糖類無添加に関する要件
低糖質糖類との違い、説明の根拠、誤認の有無
○%カット比較対象、計算方法、対象成分の規定
チャック袋と小分け用の袋

数字を載せるときは、単位を先に決める

一袋あたり、一食あたり、100gあたりでは、同じ製品でも数字が変わります。粉末を水に溶かす場合と牛乳に溶かす場合も、何についての成分量かを明示する必要があります。見せたい大きな数字だけを選び、条件を小さく隠す構成は避けましょう。

企画段階では「一食の量」「調理・調製前後」「比較対象の量」を表にしておくと、メーカーへ依頼する分析や計算の条件をそろえやすくなります。単位が違う他社商品を直接比較して、優劣を訴えることもしません。データの入手方法と確認日を内部資料に残します。

商品名・画像・説明文を一緒に確認する

裏面の栄養成分表示だけが正しければよい、とは考えないでください。商品名、表面の大きな文字、通販画像、説明文を合わせたときに、どう受け取られるかを確認します。健康効果や減量効果まで暗示する表現を加える場合は、食品の表示・広告に関する別の検討も必要です。

デザイナーへはキャッチコピーだけでなく、確定した数値と表示条件を渡します。画像内に文字を入れる場合も、商品ページ本文とは別に校正の対象へ入れましょう。専門家やメーカーが一度見た原稿でも、その後に追加した表現まで確認済みになったとは扱いません。

社内の企画メモでは、表現を「そのまま使いたい言葉」と「伝えたい事実」に分けると相談が進みます。例えば強い言葉にこだわるより、実際の含有量を分かりやすく示す方法を検討できるかもしれません。ただし、単なる数値表示へ変えればすべての問題が解消するわけではなく、数値の正確さと見せ方の確認は必要です。

比較表現を使う場合は、比較対象の製品や時点を資料に残します。以前の自社品と比べるのか、別の食品と比べるのかで、読者が受け取る意味は変わります。対象を曖昧にしたまま「大幅カット」などと強調せず、比較が妥当かを原稿全体で検討しましょう。

印刷前に根拠を一つのフォルダーへ

最終処方、成分値の根拠、使う基準、確認した原稿、確認者と日付を一緒に保管します。配合、内容量、調製方法を変えたら、表示の見直しも予定に含めます。商品を改良したのにコピーだけ旧版のまま残ることを防ぐためです。

個別の適法性は商品区分や原稿全体によって変わります。判断が必要な表現は、食品表示を担当する行政窓口や専門家へ、実際の仕様と原稿を提示して相談してください。魅力を弱めるための作業ではなく、購入者に伝えたい特徴を根拠とともに届けるための準備です。

出典・確認日

情報確認日:2026年10月10日。各社・各機関が公開している情報を参照しています。本文の企画例・比較軸は編集上の整理です。

掲載情報には誤りや更新の遅れが生じる場合があります。製造可否・価格・最低数量・納期・制度やサービス条件は、各公式窓口で最新情報をご確認ください。掲載は取引や成果の保証ではありません。個別の表示・契約等の判断は専門家・関係機関へご相談ください。

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